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Journal

The Room

The Room

9月12日、東京・渋谷にて。 作品を並べ、手に取り、身につけていただきながら、ゆっくりと言葉を交わす。 こうして直接お会いし、作品とともに時間を過ごすことを、A-Y2は以前から大切にしてきました。 いま、その時間を「The Room」という場所で、少しずつ育てています。 店舗でも、展示会でもなく、ホテルの一室で。 光が移ろい、昼から夜へと部屋の表情が変わっていく。 作品を身につけることも、空間に流れる時間も。 その日、その部屋にだけ立ち上がるA-Y2の世界を。 お越しいただいた皆さま、ありがとうございました。 また、次の部屋で。
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澱々の昼、陰翳の中で

澱々の昼、陰翳の中で

昼の本郷三丁目に、夜のような時間があった。 澱々。知人が営むその店は、黒く塗られた木のカウンターと、 暗がりに沈む食器棚、古い器やグラスが静かに並ぶ場所だった。 この日は、トルコを行き来しながら料理を探求している方が、ターキッシュの皿を振る舞っていた。 入口から差し込む昼の光が、店内の暗がりに静かに入り込む。光は、すべてを照らそうとはしない。 グラスの縁に触れ、器の白を浮かび上がらせ、黒いカウンターの上に細く残る。 明るさではなく、暗がりの中に置かれた、ひとすじの気配。 料理には、異国の香りがあった。けれどそれは、強く主張するものではなく、古い器や木の艶、酒の香り、 人の手元と混ざりながら、ゆっくりと馴染んでいくものだった。 昼なのに、夜のようで。賑やかなはずなのに、静かで。見えているのに、どこか見えすぎない。 その曖昧さの中に、心地よさがあった。最近、自分が惹かれるものは、強く言い切るものよりも、余白を残すものなのだと思う。 光そのものより、光を受け止める暗がり。新しさより、時間が染み込んだ質感。説明される美しさより、しばらくしてから胸に残るもの。 食事をした、というより、ひとつの陰影の中に身を置いたような時間だった。 昼の光が、暗がりに沈んでいく。その静かな境目に、しばらく心が留まっていた。 うした場所に触れるたび、自分がつくるものの輪郭もまた、少しずつ確かになっていく。
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